「インターナショナルスクールに通ったら、大学は海外に行くしかないの?」
「日本の大学、たとえば慶應や早稲田を目指すことはできる?」
インターナショナルスクールへの進学を考えているご家庭なら、一度は気になる疑問ではないでしょうか。
実は、インターナショナルスクールから日本の大学へ進学する道もあります。
慶應義塾大学や早稲田大学にも、インターナショナルスクールの卒業生が出願できる入試制度や、英語で学べるプログラムがあります。
一方で、「インターに入れば英語が身につくから、そのまま早慶にも行きやすい」と単純に考えることはできません。
学校によってカリキュラムも卒業資格も違いますし、日本の大学を目指す場合には、大学ごとの出願資格や試験、英語力、IB・SATなどの準備が必要になることもあります。
この記事では、実際に海外のボーディングスクールに子どもを送り出している「ママ美」の視点も交えながら、
・インターから慶應・早稲田を目指せるのか
・実際に進学実績のあるインターナショナルスクール
・インター生が早慶を目指す際に知っておきたいこと
・大学進学を考えたインターナショナルスクールの選び方
について、できるだけ分かりやすくまとめます。
「早慶に行ける学校を探す」というだけではなく、その先の進路まで見据えて、どんな学校を選べばいいのかを考えていきましょう。

1.国内インターから慶應・早稲田に行ける?
インターナショナルスクール卒業後に日本の大学へ進学できる?

結論から言うと、インターナショナルスクールから慶應・早稲田などの日本の大学へ進学することは可能です。
ただし、ここで注意したいのが、
「インターナショナルスクールなら、どの学校を卒業しても日本の大学を自由に受験できる」わけではない
ということです。
インターナショナルスクールには、学校によってカリキュラムや卒業資格、認定・認証の状況などに違いがあります。
そのため、学校選びの段階から、
「この学校を卒業したら、将来どんな大学に出願できるの?」
という視点を持っておくことが大切です。
特に日本の大学を進路の候補に入れるのであれば、大学側が定める出願資格を確認しておきましょう。
また、インターナショナルスクールから日本の大学を目指す場合、一般的な日本の高校とは異なる入試方式を利用するケースもあります。
慶應義塾大学や早稲田大学には、英語を活用して学ぶことができる学部・プログラムもあり、海外で教育を受けてきた学生にとって選択肢の一つになります。
つまり、
インター → 海外大学
だけではなく、
インター → 日本の大学
という進路も考えられるのです。
「インターナショナルスクール=海外大学」ではない
インターナショナルスクールというと、
「卒業したらアメリカやイギリスなどの海外大学へ進学する」
というイメージを持つ人も多いと思います。
もちろん海外大学への進学は、インターナショナルスクールの大きな進路の一つです。
でも、

私は子どもの留学を経験してきて、進路を最初から一つに決めすぎないことも大切だと感じています。
中学生や高校生の時点で、
「将来は絶対にこの大学」
と決めていても、学校生活の中で興味のあることが変わることがあります。
英語が好きになるかもしれない。
スポーツに夢中になるかもしれない。
アートや演劇に進みたくなるかもしれない。
日本の大学で学びたいと思うようになるかもしれません。
だからこそ、学校選びでは、
「どこの大学に行けるか」だけではなく、「どんな進路の選択肢を残せる学校なのか」
を見ることが大切だと思っています。
これは、我が家が息子の留学先を考えるときにも大切にしてきたことです。
海外のボーディングスクールに行ったからといって、将来の選択肢まで「海外」に限定する必要はありません。
日本の大学、海外大学、英語で学べる大学、専門分野に特化した進路。
高校生活を送りながら、本人が自分の進路を考えていけばいい。
私は、インターナショナルスクールや海外留学の大きな魅力の一つは、こうした「選択肢を広げること」にあると思っています。
2.慶應・早稲田への進学実績があるインターナショナルスクール

では、実際に慶應義塾大学や早稲田大学への進学実績が公表されているインターナショナルスクールには、どんな学校があるのでしょうか。
ここでは、各校が公表している大学進学先などをもとに紹介します。
ただし、ここで一つ大切なことがあります。
「早慶への進学実績がある」=「早慶に入りやすい学校」ではありません。
学校によって卒業生の人数も、大学進学先も、入試制度も異なります。
そのため、以下はランキングではなく、早慶への進学実績が確認できる学校の例として見てください。
| 学校 | 日本の大学 | 海外大学 | IB |
|---|---|---|---|
| ASIJ | 慶應・早稲田など | 多数 | ― |
| St. Mary’s | 慶應・早稲田など | 多数 | |
| 聖心インター | 日本・海外 | 多数 | ※要公式確認 |
| YIS | 慶應・早稲田など | 多数 | ○ |
| Aoba | 慶應・早稲田など | 多数 | ○ |
| KIST | 慶應・早稲田など | 多数 | ○ |
ASIJ(アメリカンスクール・イン・ジャパン)
東京都調布市にある、1902年創立の歴史あるインターナショナルスクール。アメリカ式の教育を行っており、海外大学だけでなく、慶應・早稲田・上智・ICUなど日本の大学への進学実績もあります。
ASIJでは、日本の大学だけでなく、アメリカをはじめ世界各国の大学への合格実績があります。慶應・早稲田などの国内大学と海外大学の両方を選択肢にできることが特徴の一つです。
ASIJの主な合格大学
| 🇯🇵 日本の大学 | 🌎 海外の大学 |
|---|---|
| 慶應義塾大学 | Harvard University(ハーバード大学) |
| 早稲田大学 | Yale University(イェール大学) |
| 国際基督教大学(ICU) | Stanford University(スタンフォード大学) |
| 上智大学 | Massachusetts Institute of Technology(MIT) |
| 東京大学 | Princeton University(プリンストン大学) |
| 大阪大学 | Columbia University(コロンビア大学) |
| 明治大学 | University of California, Berkeley(UC Berkeley) |
| テンプル大学ジャパンキャンパス | University of California, Los Angeles(UCLA) |

ASIJは私の学生の頃から学校規模・進学実績共に国内のインターナショナルスクールをけん引してきた存在です。
ワンダにとっても憧れのインターみたいです。

St. Mary’s International School
セント・メリーズ・インターナショナルスクールは、東京都世田谷区にある男子校のインターナショナルスクールです。1954年創立で、幼稚園から高校まで一貫した国際教育を行っています。IB(国際バカロレア)ディプロマ・プログラムも導入しており、海外大学だけでなく、日本の大学への進学も選択肢にしています。大学進学については専門のUniversity Counselingがあり、アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリア、日本など、幅広い国・地域の大学への進学実績があります。
セント・メリーズでは、慶應・早稲田・東京大学などの日本の大学だけでなく、オックスフォード大学、ケンブリッジ大学、UCL、トロント大学など、海外の大学にも幅広く進学しています。
St. Mary’s International School 主な大学進学先
| 🇯🇵 日本の大学 | 🌎 海外の大学 |
|---|---|
| 慶應義塾大学 GIGA | University of Oxford |
| 慶應義塾大学 SFC | University of Cambridge |
| 早稲田大学 SILS | Imperial College London |
| 早稲田大学 政治経済学部(SPSE) | University College London(UCL) |
| 東京大学 | University of Toronto |
| 京都大学 | University of British Columbia(UBC) |
| 国際基督教大学(ICU) | University of California, Berkeley |
| 上智大学 | University of California, Los Angeles(UCLA) |
※セント・メリーズ公式のSchool Profileに掲載されている、2018〜2022年卒業生が実際に進学した大学の一覧から抜粋しています。公式ページでも、日本・アメリカ・イギリス・カナダ・オーストラリアなど、幅広い国・地域の大学への進学実績が紹介されています

セント・メリーズは、神奈川の進学校「聖光学院」と同じキリスト教教育修士会を背景に持つ学校です。
息子ワンダのボーディングスクールにもセント・メリーズ出身の生徒がいて、実際にその英語力の高さを身近に感じる機会がありました。
英語力だけでなく、学業面もしっかりとした教育環境があり、大学進学まで見据えた教育を行っている学校という印象です。
Sacred Heart International School
聖心インターナショナルスクール(ISSH)は、1908年創立、東京都渋谷区広尾にある女子のインターナショナルスクールです。
英語による教育を行い、高校では23のAP科目を提供。日本だけでなく、アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリアなど、世界各国の大学への進学実績があります。
「聖心インターナショナルスクール」と「聖心女子学院」は別の学校です。
聖心インターナショナルスクールでは、慶應・早稲田・東京大学などの日本の大学に加え、ハーバード、イェール、オックスフォード、ケンブリッジ、UCLなど、海外の大学にも幅広い合格実績があります。
主な合格大学
| 🇯🇵 日本の大学 | 🌎 海外の大学 |
|---|---|
| 慶應義塾大学 | Harvard University(ハーバード大学) |
| 早稲田大学 | Yale University(イェール大学) |
| 東京大学 | University of Oxford(オックスフォード大学) |
| 国際基督教大学(ICU) | University of Cambridge(ケンブリッジ大学) |
| 上智大学 | University College London(UCL) |
| 名古屋大学 | University of Toronto(トロント大学) |
| 立命館大学 | University of British Columbia(UBC) |
| 法政大学 | University of California, Los Angeles(UCLA) |
※聖心インターナショナルスクール公式サイトの2024~2026年 College Acceptancesより抜粋

聖心インターナショナルスクールは、外国籍の生徒も多く、海外にとても近い環境で学べる学校です。
卒業後はアメリカをはじめ海外の大学へ進む生徒も多く、日本の大学への進学実績もあります。
海外大学だけでなく、慶應・早稲田など国内大学も含めて幅広い進路を考えられる学校だと思います。
KIST(ケイ・インターナショナルスクール東京)
東京都江東区にあるKIST(K. International School Tokyo)も、国内外の大学への進学実績を公表しています。
大学進学先には、慶應義塾大学、早稲田大学、東京大学、上智大学、ICUなどが含まれています。
また、大学進学に向けたカレッジカウンセリングや、SATなどの試験に関するサポートも行っています。

Aoba-Japan International School
Aoba-Japan International Schoolも、国内外の大学への進学実績を公表しています。
慶應義塾大学、早稲田大学をはじめ、海外大学にも卒業生を送り出しています。
Aoba-JapanはIB(国際バカロレア)を取り入れた教育を行っていることも特徴の一つです。
IB(国際バカロレア)とは?
IB(International Baccalaureate/国際バカロレア)とは、世界各国の学校で導入されている国際的な教育プログラムです。
単に知識を覚えるだけではなく、自分で考える力や、課題を見つけて解決する力、英語などを使って学ぶ力を身につけることを重視しています。
高校生向けの「IB Diploma Programme(IBDP)」では、所定のカリキュラムを学び、最終試験などを経てIB Diploma(国際バカロレア資格)を取得します。
この資格は海外大学だけでなく、日本の大学の入試でも活用できる場合があります。
つまり、IBは「海外大学だけでなく、日本の大学も含めて進路の選択肢を広げられる教育プログラムの一つ」と考えると分かりやすいでしょう。

Yokohama International School
Yokohama International School(YIS)は、1924年創立、横浜市中区にある歴史あるインターナショナルスクールです。
幼稚園から高校まで英語で学ぶ環境があり、IB(国際バカロレア)の一貫教育を取り入れています。
卒業後は日本だけでなく、世界各国の大学・カレッジへの進学を目指すことができ、大学進学に向けたカウンセリングやIB、SAT・ACTなどの準備も行っています。
海外大学への進学も含め、卒業後の進路が比較的幅広いことが特徴です。
「日本の大学か海外大学か、まだ決めていない」という家庭にとっては、こうした幅広い進路実績も学校選びの参考になります。


YISは1924年創立の歴史あるインターナショナルスクール。横浜にありながら、とても国際色が豊かで、まさに「世界につながる教育環境」という印象の学校です。
IBを中心とした教育で、海外大学を目指す生徒も多く、日本国内だけに進路を限定せず、世界に向けて進路を考えられる学校だと思います。
3.インター生が慶應・早稲田を目指すときに知っておきたいこと

インターナショナルスクールから慶應・早稲田を目指す場合、日本の高校から一般入試を受ける場合とは、少し違ったルートがあります。
特に知っておきたいのが、英語で学べる学部・プログラムがあることです。
慶應には「PEARL」など英語で学べるプログラムがある

慶應義塾大学には、英語で学位を取得できる学部・プログラムがあります。
その代表的なものが、経済学部の
PEARL(Program in Economics for Alliances, Research, and Leadership)
です。
PEARLは4年間すべて英語で学ぶ経済学のプログラムで、9月入学となっています。
2027年9月入学のPEARLでは、出願時に
・IB Diploma(またはPredicted Grades)
・SAT
のいずれかを提出し、さらに
・TOEFL iBT
・IELTS Academic
のいずれか(または両方)の提出が必要です。
ここで注目したいのは、「英語で授業を受けられる=英語だけできればいい」というわけではないということ。
大学進学を考えるなら、高校時代から学力や標準テスト、英語力などを計画的に準備していく必要があります。
また、慶應にはPEARLだけでなく、政策・メディア研究科、環境情報学部のGIGA Programなど、英語で学べる選択肢もあります。
「慶應に行く」と一言で言っても、どの学部・プログラムを目指すのかによって、必要な準備は変わると考えておきましょう。
早稲田にも英語で学べるプログラムがある

早稲田大学にも、英語で学位を取得できるプログラムがあります。
代表的なのが、
School of International Liberal Studies(SILS)
です。

また、政治経済学部のEnglish-based Degree Programなど、複数の英語学位プログラムがあります。
早稲田大学の公式サイトでは、
・政治経済学部
・社会科学部
・SILS
・文化構想学部
・理工系学部
などの英語による学位プログラムが案内されています。
例えば政治経済学部のEnglish-based Degree Programは9月入学で、
政治学・経済学・Global Political Economyの3つの学位プログラムから選択します。
選考は書類を中心とした総合的な審査で、SAT、ACT、IBなどの標準テストや英語力も評価材料になります。
大学公式サイトでは、
2026年入学者の合格者の平均スコアとして、SAT 1490.8、ACT 34.2、IB 38.9/42が掲載されています。
ただし、ここは大事です。
これらの数字は「合格に必要な最低点」ではありません。
早稲田大学も、最低スコアや、その点数なら合格できるという保証はないと明記しています。書類全体を総合的に審査する方式だからです。
つまり、
「SATで○点取れば早稲田に合格できる」
という単純な話ではありません。

5.我が家の留学経験から感じた「学校選び」で大切なこと

我が家の息子も、中学生からアメリカのボーディングスクールで学校生活を送っています。
留学前にはもちろん、
「どんな学校なら勉強できるのか」
「大学進学はどうなるのか」
ということも考えました。
でも、実際に海外で学校生活を送ってみると、それだけではないことが分かりました。
子どもにとっては、
「自分らしくいられるか」
「先生や友達とどんな関係を築けるか」
「新しいことに挑戦できるか」
ということも、とても大きな意味を持ちます。
我が家の場合、留学してから息子が興味を持つことも少しずつ変わっていきました。
スポーツに挑戦したり、新しい活動に参加したり、学校生活の中でいろいろな経験をしています。
中学生のときに親が想像していた「高校卒業後の姿」と、高校生になった本人が思い描く未来は、同じとは限りません。
だから私は、
「この学校に行けば、どの大学に行ける?」
だけではなく、
「この学校で、この子はどんな3年間、4年間を過ごせるだろう?」
と考えることも大切だと思っています。
大学進学実績は、学校選びの重要な情報です。
でも、それは学校選びの全部ではありません。
早慶を目指すことも、海外大学を目指すことも、途中で進路を変えることもできます。
子どもの可能性を最初から一つの大学名だけに絞らず、選択肢を残しながら、その子に合った環境を探す。
それが、我が家が海外留学を経験して感じた「学校選びで大切なこと」です。

我が家も、息子の進路についてはかなり悩みました。特にボーディングスクールに進むにあたって、日本の大学と海外大学、どちらの可能性を残しておくのかは、親として本当に悩んだところです。
そのとき我が家がどんなことを考え、どのように進路を決めていったのかは、ママ美の本にも詳しく書いています。よかったら、ぜひ手に取ってみてください😊

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6.まとめ|早慶という選択肢も、海外大学という選択肢も
インターナショナルスクールから慶應・早稲田を目指すことはできます。
実際に、国内のインターナショナルスクールから慶應義塾大学や早稲田大学へ進学した実績もあります。
また、慶應のPEARLや早稲田のSILS、政治経済学部のEnglish-based Degree Programなど、英語で学べる大学プログラムもあります。
ただし、
「インターに入れば早慶に行きやすい」
ということではありません。
IB、SAT、TOEFL、IELTSなど、進路によって必要となる準備は異なります。
だからこそ、学校を選ぶときには、
- 大学進学実績
- 日本の大学への対応
- 海外大学への進学実績
- 大学進学サポート
- IBやSATなどの試験への対応
- そして、子どもとの相性
を総合的に見ていくことが大切です。
インターナショナルスクールという環境を選ぶことで、日本の大学だけでなく、世界中の大学を含めたさまざまな進路が見えてくることがあります。
我が家も、息子の留学を通してそのことを実感しています。
「日本の学校が合わないから海外へ行く」
「海外へ行ったら日本の大学には戻れない」
そんなふうに、進路を二択で考える必要はありません。
日本の大学も、海外大学も。その間にあるたくさんの選択肢も。
子どもが自分の未来を考えられるように、まずは親がいろいろな道を知っておく。
この記事が、そのきっかけになればうれしいです。








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