「留学前に英語の勉強、どこまでやればいいんだろう?」
留学前の多くの人が出発を控えてそう感じます。
リスニング教材を買ってみたけど続かない、文法書を開いてもすぐ眠くなる…。
単語も向こうについてからでいいや。
うちはそんな感じでした。
けれど、実際に留学して痛感したのは、
“現地で伸びる人ほど、出発前にしっかり基礎を固めている”
ということ。
・文法
・単語
・発音
——これらは地味だけど、後からでは取り返しにくい部分です。
英語を「知っている」から「使える」に変えるには、
まず日本にいるうちに文法の筋肉をつけておくことが一番の近道。

この記事では、私たち自身の失敗談とともに、
留学前に本当に必要な英語勉強とおすすめ教材を、
初心者にもわかるように整理しました。

1. なぜ「留学前に英語教材・勉強」が必要なのか
1-1. 文法は「英語攻略」の土台になる
「文法なんて現地で使わないから必要ない」
と言う人もいますが、実際は真逆です。
文法を知らないと、英語は“断片”でしか理解できません。
If I had known, I would have gone.
(知ってたら行ったのに)
この一文を瞬時に理解するには、「仮定法過去完了」の知識が必要です。
文法を知らないと「知ってた?行った?」のように意味がぐちゃぐちゃに感じてしまう。
結果、聞き取れない・話せないに直結します。
文法は「ルール」ではなく「思考の地図」です。
これが頭に入っていれば、
- 相手の英語が少し崩れていても意味を推測でき、会話がスムーズになります
- 逆に基礎文法を飛ばしてしまうと、留学後のスピーキング練習でも壁にぶつかります。
1-2. 文法を軽視して渡米させた息子の経験から学んだこと

私の息子は中学1年生からアメリカに留学しました。
そのとき日本ではまだ英語文法を勉強しないまま出発したんです。
現地ではすぐに耳と口が慣れて、
- 聞く
- 話す
英語はどんどん上達していきました。
けれどその一方で、
- 読む
- 書く
が驚くほど伸びなかったのです。
たとえば授業でエッセイを書く課題が出ると、文の構造がうまく組み立てられず、文法ミスも多い。
このことが、成績を取るうえで大きな壁になりました。
結果として、
- 「話せるのに書けない」
- 「理解はできるのに正しく表現できない」
という状態が長く続きました。
正しい文法で文章が書けるようになるまで、かなり時間がかかりました。
この経験を通して痛感したのは、留学前の文法学習の大切さです。
文法は会話の邪魔ではなく、表現の幅を広げるための「骨格」。
基礎をしっかり理解しておけば、現地での成長スピードは何倍にもなります。
1-3. 留学前にしかできない“ゆっくり理解する時間”

現地に行くと、先生もクラスメイトも全て英語。
授業中に「この文法なんだっけ?」と思っても、誰も日本語で説明してくれません。
文法は留学前に腰を据えて整理しておく唯一のチャンスです。

一度留学が始まるとTOEFLや学校の宿題でゆっくり文法の勉強ができる時間が全然ないんです。
留学後のTOEFLの勉強法についてもまとめてます!
文法が理解できていれば、
現地で耳にする新しい表現やイディオムも「なるほど、あの構文の応用だ」と関連付けて覚えられます。
これが、いわゆる「吸収力の差」になります。
おすすめなのは、文法を“暗記”ではなく“感覚”で掴むこと。
音読や英作文練習を通して「主語+動詞」で考える癖をつけると、スピーキングにも直結します。

英語の本を読みながら勉強すると実際の使い方が分かって定着が早いです!
2. 留学前に押さえておくべき英語の基礎項目
2-1. 単語力:最低限身につけたいボキャブラリー

英語学習の基礎でありながら、つまずきやすいのが“単語”です。
単語が出てこないと文章が理解できず、スピーキングでも言いたいことが言えません。
留学前に目指したい単語力の目安は、日常生活+授業で使う表現。
- 単語帳よりも例文で覚える(文の中で単語を理解する)
- 音声付き教材で発音とリズムを同時に習得
- 自分で使う練習をする:学んだ単語を使ってSNSや日記で1文書く
2-2. 発音・リスニング:聞き取れないを防ぐ
現地ではスピードも発音もまったく違います。
留学前は、音の連結や省略に慣れる練習を意識しましょう。
教材選びでは「音声スクリプト付き」「ネイティブ監修」のものがおすすめ。
PodcastやTEDなど、無料リソースも多くあります。
さらに、
聞くだけでなく「声に出して真似する」ことで、
発音・リズム・イントネーションも同時に鍛えられます。
2-3. 本を読むこと:語彙と文法の“生きた教材”

英語力を総合的に伸ばすうえで、実は最も効果的なのが「本を読むこと」です。
留学前はスピーキングやリスニングばかりに目がいきがちですが、
読書はそれらの基礎を支える力を静かに育ててくれます。

留学先では教科書、読書感想文、学校の規定までとにかく英語を読まされます!
英語の量にアレルギーを起こさないためにも日本にいる間にたくさん本を読んで慣れておくのがオススメです。
英語の本を読むことで、自然な文法・語彙・リズムが身につきます。
たとえば教科書では「この文法はこう使う」と説明されますが、
実際の本ではその文法がどんな感情や状況で使われているかがわかる。
つまり、文法が“使える知識”に変わるのです。
さらに、読書は語彙力を爆発的に増やす方法でもあります。
- レベルを下げてOK。 まずは自分がストレスなく読めるレベルから始める。
- 短くても最後まで読み切る。 読了の達成感がモチベーションになります。
- わからない単語は立ち止まらない。 物語の流れをつかむことを優先。
- 印象的なフレーズを声に出す。 文のリズムが自然に身につきます。

好きな映画や分野の本もおすすめ!
レベルが多少高くても楽しくてスラスラ読めちゃいます!

本を読むことは、単なるインプットではなく英語の構造を体で覚えるトレーニングです。
読めるようになると、聞くスピードも上がり、書くときの文構成も安定します。
つまり「読む力」は、留学後のすべての英語スキルの土台になります。
3. 教材選びのポイントとおすすめ
3-1. インプット教材の条件
- 音声が付いている(耳と口をセットで鍛えられる)
- 1冊で完結できる(あれこれ手を出さない)
- 例文が実用的(留学生活を想定できる)
3-2. おすすめ教材① SUPER STEP 中学英文法 1〜3年
まず最初におすすめしたいのが、『SUPER STEP 中学英文法 1〜3年』です。

中学範囲の英文法をすべて網羅しているので、
これを一冊仕上げれば現地の授業で「構文がわからない」という不安がほぼ消えます。
短い例文が多く、音読トレーニングにも使えるのがポイント。

おすすめの使い方:
- 1日1ユニットを音読しながら解く
- 間違えた問題だけをノートにまとめて翌日復習
- 例文を声に出して暗唱する(スピーキングにも効果あり)
「文法を知っている」と「使える」の差を埋めるために、
留学前にもう一度日本語で土台を固めたい人におすすめの教材です。
そしてセットでおすすめしたいのが『SUPER STEP 中学英文法 1〜3年問題集』

赤い本で理解し、問題集をしっかりやりこむことで文法が定着します!
ぜひこのセットでの勉強がオススメです。
3-3. おすすめ教材② Oxford Graded Readers シリーズ
英語を「読む力」で伸ばすなら、 Oxford Graded Readers がおすすめです。

世界中の留学生が使うベストセラーで、レベルは1〜6まで細かく分かれています。

このシリーズの魅力は、楽しみながら英語を吸収できること。
物語を読んでいるうちに、自然に文法・語彙・表現が身につきます。
短めの章構成とオーディオ付きなので、リスニング練習にも使えます。
- 最初はレベル2〜3(中学英語レベル)から始める
- 1冊を何度も繰り返して読む(1回読んだら音読)
- 印象に残ったフレーズをノートにメモして自分の表現にする
留学前 英語 勉強 教材として、
「読解・リスニング・語彙力」を同時に伸ばせる万能タイプ。
現地で授業を受ける前に、英語のリズムに慣れておくには最適です。
3-4. おすすめ教材③ 英単語ターゲット1900
語彙力を固めるなら、定番の『英単語ターゲット1900』がおすすめ。

「えっ?受験生向けじゃないの?」と言われそうですが、
実は留学前の基礎固めにも非常に有効です。
「実際の英文に出てくる頻出単語」だけを厳選して収録しているため、
ニュース・論文・エッセイなど、あらゆる場面で役立ちます。
- 1日30単語を目安に、例文とセットで覚える
- スマホアプリ版を使ってスキマ時間に復習
- 覚えた単語を実際に英作文で使ってみる
単語帳はやみくもに増やすより、1冊を「使い倒す」方が効果的。
ターゲット1900は、留学先で読むニュースや授業内容にも頻出する語彙が多く、
まさに留学前 英語 勉強 教材の王道です。
4. 学習スケジュールの立て方
留学6か月前〜3か月前: 文法と単語を集中的に。
3か月前〜出発直前: 音読・リスニング・会話練習を中心に。
短期間で伸ばすには、毎日30分でも「ルーティン化」することが鍵です。
また着いてからも引き続き英語の勉強は続きます。
留学中に英語力が早く伸びるコツをこちらの記事でもまとめてあります!
5. よくある失敗と回避法
- 教材を買いすぎて続かない → 1冊をやり切る
- 文法を飛ばして会話だけ → 土台がないと伸びない
- 聞くだけで満足 → 声に出さないと発音もリズムも身につかない
まとめ:留学前の英語勉強で“話せる自分”をつくる
留学前の英語勉強と教材選びは、出発後の伸び方を決める大切なステップです。
文法はルールではなく思考の地図。単語は会話の素材。音読は体の反応。
それぞれをバランスよく取り入れることで、英語が「勉強」から「使えるスキル」に変わります。
最初の一歩は、完璧を求めないこと。
今日から1日10分でも続けることで、留学先での会話が確実に変わります。
“準備が整った人から、世界が広がる”——そんな実感を、あなたにも。





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