静かに始まった、最後の朝
その日は、まだ外が真っ暗なのに目が覚めてしまった…
寝たはずなのに心が落ち着かなくて、なぜかずっとソワソワ。
「いよいよこの日が来ちゃったかぁ…」
そう思うと、胸の奥がじわ〜っと熱くなった。
二人だけの、こっそり朝ごはん
ホテルの部屋でボーとしていると、もうワンダも起きてた。
前の日に3人で食べたチャイニーズのテイクアウトが少し残ってて、
私たちはババ美ちゃんを起こさないように、こっそり2人で朝ごはん。
「緊張してる?」って聞いたら、
「全然」って一言。
そっか…ずっと楽しみにしてたもんね。
「みんなと暮らしていくんだから、迷惑かけないようにね」って言ったら、
「わかってるよ」って、また一言(笑)
なにも言えない時間、それでも残したかった一枚📸
こちらはグッときてるのに、
当の本人は気にせずモグモグ朝ごはんを食べてるワンダ。
…でも、なんかその姿があまりに愛おしくて、
これは忘れたくないなって思って、こっそり写真を1枚
本当はもっと気の利いた話とか、
「母から息子への名言」的なことを言いたかったのに、
結局なーんにも言えなくて、ただ時間が過ぎていった。
ドキドキのドライブと、知らなかった発見
ボストンから車で約1時間半。
途中、大きな「NEW BALANCE」の本社を発見して、
「えっ!?ニューバランスってボストンなの!?」
とプチ驚き。
そして到着したキャンパスは、白を基調とした建物が並ぶ
まるで映画のワンシーンのような世界
9月だというのに冷たい雨が降っていて、私はまさかのダウン着用笑
「ワンダ、おかえり!」歓迎の嵐にびっくり
アドミッションオフィスで受付を済ませると、
次から次へと先生たちが「ワンダーーー!!おかえりーーー!!!」と大歓迎
いや、ちょっと待って!?
この子、どんだけ顔広いの!?ってくらい、
みんなが「待ってたよー!」って言ってくれててビックリ。
「アメリカの学校ってこんなにフレンドリーなのか〜」って思ってたけど、
実はこれは“ワンダだから”だったと、後から知ることになる。
新しい暮らしのはじまり ワンダの寮生活
その後は3人でせっせと寮のお部屋づくり。
ワンダの寮はアパートみたいな造りで、
1階と2階に男子の部屋がずら〜っと並んでた。

「隣の子に挨拶してきたら?」と声をかけたけど、
「あとでいい」ってまたつれない返事。
ポスターの向こうに見えた、小さな感動
仕方ないので、私だけでお隣さんの部屋をのぞいてみると…
そこにはちょっと小柄で物静かな、優しそうなアメリカ人の男の子!
そして、壁には「Nintendo」の大きなポスター!!!
下にはマリオカートのフィギュアがずらり。。。
それを見た瞬間、なんとも言えない感動がこみ上げてきた。
だって…日本でアメリカ映画に憧れて、
スパイダーマンとかアベンジャーズのポスターを飾ってたワンダがいる一方で、
地球の反対側ではアメリカの男の子が日本のゲームキャラを飾っている。。
文化ってちゃんと交差してるんだなぁって、しみじみ。
このときはまだ知らなかった、
この男の子は、ワンダの「一生の親友」になることに。
ついにその時が…別れの瞬間
そして、いよいよ別れの時。
私はあれこれ心配して口出ししちゃうもんだから、
ワンダはちょっと不機嫌モード
「早くどっか行ってくれよ」って顔してた(笑)
でもさ、最後くらい言わせてよぉぉぉ
来月にはペアレンツウィークエンドでまた会えるのに、
なんだかすごく不安で、胸がぎゅーっとなってた。
生まれてからずっと、
泊まり以外でこんなに長く離れたことなんてなかったから。
これからは「ワンダの顔を見ること」が、
当たり前じゃなくなるんだなって…やっと実感。
ババ美ちゃんは「ぎゅーーーーー!!」って思いっきり抱きしめてたけど、
私はワンダに嫌がられそうで、それもできなくて
強がって「じゃあね」って言って、そのまま振り返って歩き出した。
案外あっさりした別れになってしまったな、、
子離れの痛みと、信じたい言葉
親離れより…子離れの方が、何倍も難しいですね。
そのときふと思い出したのが、
中学から留学したお姉さんに言われた言葉。
「離れて暮らすとね、ママと子どもってすっごく仲良くなるんですよ」
あの言葉と、
ワンダの未来を信じて——
私は静かに、キャンパスをあとにしました。




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