ボーディングスクールに合格するにはどうしたらいいの?
ボーディングスクール受験の情報って、探してもなかなか出てこないですよね。
私たちも受験のとき情報不足で本当に苦労しました。
この記事では、実際に受験を経験したからこそ分かった
- TOEFL・成績はどれくらい必要?
- どんな課外活動が有利?
- 面接で見られているポイントは?
- なぜ説明会に出ると合格率が上がるの?
- コーチに直接メールすると有利って本当?
など、なかなか知られていない合格のコツをすべてまとめました。

ボーディングスクールの受験方法や合格基準については、
こちらの記事で詳しくまとめています。
先にこちらを読んでいただくと、このページの内容がより理解しやすくなると思います。
体験者だけが知る「合格基準」のリアル
受かる人(家族)の共通点



ボーディングスクール受験を実際にやってみて分かったこと。それは
「受かる子(家族)には、共通点がある」
ということです。
やり方も全然違うけれど合格したご家庭を見ていると、ある“3つの共通ポイント”がハッキリ浮かび上がってきました。
今日はその 「受かる人に共通していること」 を分かりやすくご紹介します。
学校についての情報量が合否を分ける

ボーディングスクール受験では、
「その学校がどんな生徒を求めているかを正確に理解しているか」
これが合否を大きく左右します。
アメリカの学校は、日本の学校以上に“求める人物像(Student Profile)” がはっきりしているため、その学校の価値観と本人の強みが一致しているほど、合格に近づきます。
学校ごとに、求められる生徒像は驚くほど違います。
たとえば、
- インターナショナル生を増やしたい学校
- リーダーシップの高い生徒を求める学校
- 演劇・音楽・アートに強い生徒が欲しい学校
- スポーツ(例:野球・ボート)に力を入れている学校
- STEM(理系)を伸ばす学校
- コミュニティ活動を重視する学校
など、それぞれに“欲しいタイプ”があります。
だからこそ、
「どの学校に出すか」ではなく、“どの学校に合っているか” を知ることが最重要。

ワンダいわく「学校が求める人間像を把握し、それに当てはまる自分の長所をエッセイや面接で伝えるのがポイント」だそうです!
また、情報源を1つに絞るのは絶対にNG。
複数の角度から情報を集めると精度が高くなります。
① 公式HPを徹底的に読み込む
② 受験先の在校生・卒業生(先輩)・先輩パパママに話を聞く
③ 学校の説明会(School Visit / Fair)に参加
④ 受験科の先生からの情報(超重要)
⑤ エージェントからの学校別データ
とくに②の在校生に話を聞くはできれば自分の通っている学校の先輩だと聞きやすいです。
- なぜその学校は受けたのか
- 面接で何を話したか
- どのように志望度を示したか
- どんな活動を評価されたか
- 合格する“秘訣”と思った点←特にこれ!
- 入学後、どんな生徒が評価されているか
特に「実際に合格した先輩」の話は、リアルで精度が高いです。
学校側との関係値

日本の学校では、「受験校と事前にやり取りするのはNG」 ですが、アメリカのボーディングスクールはまったく逆です。
むしろ 受験前から積極的に学校と関係を作ることが“強み”として評価される 世界です。
出願前にアドミッション(入学担当)やスポーツのコーチに連絡するのはよくあること。
特にスポーツの場合、
・自己紹介
・過去の実績
・動画
・その学校で挑戦したいこと
こうした情報を直接コーチに送ることは、“あなたの存在を知ってもらう” という意味でも非常に効果があります。
コーチや学校への連絡の仕方は下記の記事にまとめてます。
コーチからアドミッションへ推薦が入ることも珍しくありません。
日本とは違い、アメリカのボーディングスクールでは
- 事前に積極的に連絡する
- アドミッションやコーチと会話を持つ
- 先輩や卒業生から紹介してもらう
- 家族ぐるみで学校を理解する
こうした “関係値の構築” が堂々と評価される 世界です。
アメリカ受験において、関係性は贔屓ではなく、“ミスマッチを防ぎ、双方にとって良い選択をするための重要なプロセス”。
だからこそ、学校側と丁寧に関係を作っていく姿勢が結果的に合格へと近づく大きなポイントになります。
安定した成績
ボーディングスクールの受験を経験して強く感じたのは、
「合格する生徒で成績が悪い子はいなかった」
ということです。
もちろん個性や活動の強みは人それぞれですが、どんなタイプの合格者でも共通していたのは “安定した成績”。
これはもう、受験の大前提とも言える部分です。
早めに“学力の土台”を整えておくことが最大の武器になります。
下記の記事で現地で成績を伸ばしやすくする勉強法をまとめてます。
合格を分ける学力要素と優先順位
成績はどこまで重要?
結アメリカの名門ボーディングスクールを狙う場合、日本の学校で言えば ほぼオール5に近い成績 が求められます。
海外の成績表の基準でいえば、主要科目はすべてA、できればA+が理想ライン。
名門に準ずるレベルの学校でも、
- 平均4.0~4.5(Aレベル)
- 主要科目はA/A+がほしい
というのが実情です。
“英語力があればカバーできるのでは?”と思われがちですが、実際は逆で、
名門校ほど「学力の安定」を最優先で見ます。
英語は渡米してからでも伸ばすことができますが、学校の成績は日々の積み重ね がそのまま表に出るため、アドミッションからの信頼度も圧倒的に高いのです。
もう一つの評価点として
右肩上がりの成績
こちらも常に成績が高いのことと同じくらい評価が高いです。
はじめは成績が振るわなかったものの自身の努力で大きく飛躍した成績と努力を伝えるエッセイがある非常に効果的となりますので諦めず常に好成績を目指してチャレンジしてみてください。
TOEFLの理想スコア

TOEFLの目安はこんな感じ。
- 60〜70:最低ライン
- 80〜90:多くの合格ゾーン
- 95〜105:名門校レベル
英語が弱い場合の対策は早めに着手すれば大丈夫。
“急に伸びる科目ではない”からこそ、早めの準備が鍵です。
しかし一口にTOEFLと言っても中学生にはかなりレベルの高いテストです。
TOEFLはアメリカの大学の論文や教科書を問題文に使っているので読み解くのが非常に困難です。
こちらの記事では実際に私達が中学で行った勉強法をまとめてます。
合格するためのウェイトの置き方
優先順位は体験者としてこう感じています。
1位:GPA(成績)
2位:面接・推薦状・TOEFL・SSAT
3位:課外活動

ただし、課外活動が強烈だと順位は逆転します。
とはいっても、1にも2にも学校の成績が悪いと入口にすら立てません。
合格要素について詳しくは下記の記事にまとめてます。
課外活動で“強烈な差”をつける方法
大切なのはその活動から何を学んだか

ボーディングスクールの受験では、「どんな活動に参加しているか」以上に、
“その活動から何を学んだか”
を語れるかどうか が重要です。
学校が知りたいのは、
ただの活動履歴ではなく、
- なぜその活動を選んだのか
- そこから何を感じ、どう成長したのか
- チームや周囲にどう貢献したのか
- 価値観にどんな変化があったのか
こうした“学びの深さ”です。
活動そのものは華やかでなくても、経験を自分の言葉で語れる子はとても強い。
受験直前に無理やり活動を増やさない
受験前特筆した課外活動がないと大変焦ります。
まわりは
・ピアノのコンクリートで優勝した話
・野球の全国大会に出場した話
などすごいエピソードと経験を持ち合わせている同級生が山ほどいます。
受験直前になって活動を“急に増やす”のは逆効果です。
理由は、
- 一貫性がなくなる
- 成長のストーリーが薄くなる
- 「受験のために始めた」と見抜かれやすい
- 深い学びが伴わない
アメリカの学校は、
“続けてきたこと”に価値を置きます。

受験科の先生から「課外活動の欄を埋めるために、急にドラムとか始めるなよ」と言われました笑
では何を書いたらいいのか。
ここで重要なのは
自分が中学生の間どんなことをしてきたのかじっくり思い出すこと
自分では気づかいない自分にしか語れないエピソードが実は忘れているだけで沢山あります。
- 学級委員をやったこと
- クラブ活動で下級生の指導を行ったこと
- 夏休みに自分で計画して自転車で遠くまで行ったこと
- ひとりぼっちだった友人と仲良くなったこと
- ボランティア活動した話
大切なのはこれらの体験からの成長をいかに相手に伝わるように言葉にできるかです。
上をみたらすごい体験をしている人は沢山います。
でも合格する人とは必ずしも課外活動で好成績を残しているだけなく自分にしかできない体験だったと説得力をもって伝えられるかです。
とはいえ、有利になりやすい活動は存在する

どんな活動からも学べますが、ボーディングスクールとの相性が良く、「評価されやすい」傾向のあるカテゴリーはあります。
(あくまで参考まで)
・演劇・ミュージカル・合唱
・スポーツ(ボート・クロカン・水泳など)
・ STEM(理系プロジェクト)
・ボランティア
・生徒会・部長などリーダー活動
・ 日本の文化活動(国際的な懸け橋になりやすい)

特にボランティアは評価が高く他の活動と一緒にできるのでぜひおすすめです!
その他:合格率を上げる秘策4選
YouTubeやSNSを最大活用する
日本ではあまり知られていませんが、海外ボーディングスクールでは YouTube や SNS の発信が“評価対象” として扱われることがあります。

実際に、出願書類の中に
「活動の様子がわかるURLを記入する欄」
が用意されている学校も少なくありません。
アメリカの学校は、単なる数字や文章だけでなく、
・その子の雰囲気
・チームでの立ち位置
・舞台やスポーツの表現力
・挑戦の姿勢
・コミュニケーション力
こうした“映像でしか伝わらない部分”を重視しています。
おすすめは次のようなジャンルです。
- スポーツ(試合・ハイライト動画)
- 学校での活躍(代表行事・スピーチ・委員会活動)
- 舞台系のパフォーマンス(演劇・ミュージカル・合唱)
- 才能が見える活動(ピアノ・ダンス・アート制作)
- 海外向けに英語で説明している動画
「この子がどんな生徒なのか」
「どんな情熱を持っているのか」
が一目で伝わる映像は強力なアピールになります。
映像があるのに提出しないのは、正直 めちゃくちゃもったいない。
ちなみにワンダの場合は、提出書類のURL欄に次の2つを載せました。
① 学校公式YouTubeでの「英語で寮の紹介をしている」動画
②バスケットボールの試合ハイライト
こうした映像は、面接官やアドミッション担当が「書類だけでは分からない部分」 を理解する手助けになります。
どの学年でエントリーするか|合格率を上げる“学年選び”の戦略
ボーディングスクール受験では、
「どの学年にエントリーするか」だけで合格率が大きく変わる
ということを知っておいてほしいです。
多くの学校では、
9年生(日本の中3〜高1にあたる学年)の募集枠が圧倒的に多く、10年生・11年生になるほど募集人数が少なくなります。
どの学年での受験がおすすめか、ケース別にこちらの記事でまとめています。
説明会には絶対出たほうがいい理由
実は、“どれだけ説明会に参加したか”は学校に見られています。
学校によっては、
・出席数
・参加したイベントの種類
・Q&Aで質問したかどうか
までログが残っているところもあります。
志望度の高さはかなり重要です。
意外に知られていませんが、ボーディングスクールの校長・アドミッションのヘッドは毎年のように日本に来日します。
ここに参加するだけで、
あなたの名前と顔を認識してもらえる確率が一気に上がる。

説明会の情報は、学校HPかエージェントに聞くのがいいですよ
まとめ:ボーディング合格は“戦略で近づける”
合格は“運”ではありません。
必要なのは、
- 正しい情報
- 成績・英語・活動のバランス
- 行動力
- コミュニティへの貢献姿勢
体験者として断言できます。
正しい準備をすれば、合格は再現できます。








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