※こちらの記事は25年9月16日に更新いたしました。
最近、本当に増えてきた小中学生の海外留学。
空港で大きなスーツケースを引きずりながら歩く、小さな体の子どもたちを見ると、
「えらいなぁ」「がんばってるなぁ」と応援したくなる反面、やっぱり心配な気持ちも残ります。
留学はワクワクと成長のチャンスに満ちていますが、同時に「もしも」が常につきまとう世界。
何か起きても、親はすぐに駆けつけられません。
だからこそ、出発前にできる限りの備えをしておくことが大切です。
この記事はこんな方におすすめです!
- お子さんを留学に送るのが不安な方
- 留学の安全対策を知りたい方
- どんなトラブルが想定されるか知りたい
今回は、私が実際に11歳の息子ワンダを留学させた経験から、
「子どもを守るための4つの安全対策」をお伝えします。
想定される中高生の留学トラブル
留学では子どもたち自身が飛行機に乗り、現地で生活を始めます。
慣れない海外での一人行動だからこそ、思わぬトラブルに巻き込まれることも少なくありません。
ここでは特に起こりやすい例をまとめました。
① 飛行機や空港での忘れ物

留学に必要な持ち物は、
- パスポート
- ビザ
- 入学書類
- 財布
- 携帯電話
など重要なものばかり。
フライトや入国審査、移動の多さに気を取られて、つい置き忘れが発生することがあります。
しかも異国の地で言葉も不自由となると、誰に助けを求めればよいのか分からずパニックになりやすいのです。
② 入国審査でのトラブル
学生ビザでの入国は、想像以上に厳しくチェックされます。
私たち自身も経験したのですが、ワンダがアメリカに入国した際、入国審査で別室に連れて行かれたことがありました。
学校側のビザ入力の不備だったのですが、
それだけで審査官に案内され、しばらく出てこられなくなってしまったのです。
別室では携帯電話の使用は禁止されているため、本人はもちろん外で待っている私たちとも連絡が取れません。
時間だけが過ぎていくなかで「何かあったのでは?」と不安がどんどん膨らんでいきました。
幸いそのときは無事に入国できましたが、もし書類に不備があれば最悪の場合、入国拒否の可能性すらあるのです。
留学生本人にとっても迎える家族にとっても、精神的にかなり負担の大きい場面だと痛感しました。
③ 現地空港で迎えの人に会えない

空港到着後、学校スタッフや送迎会社と合流できないケースは意外と多いです。
- 税関に時間がかかり出てくるのが遅れる
- 渋滞や天候で迎えの車が遅れる
- 出口やターミナルを間違える
- 車が空港ゲートに停められない
こうした要因で「約束の相手に会えない」という状況は簡単に起こりえます。
④ 体調不良

一人での長時間移動は、大人でも体に負担がかかります。
中高生であればなおさらです。
緊張や不安から普段は起こらない頭痛や腹痛に襲われたり、
飛行機の乾燥や時差の影響で体調を崩してしまうこともあります。
さらに、季節によってはインフルエンザやウイルス感染にかかるリスクもあります。
実際、ワンダのお友達の中には到着した時点で体調を崩し、
フラフラになりながらゲートを出てきた子も何人もいました。周りに頼れる家族がいないなかで体調を崩すのは、本当に心細いものです。
迎えに来ていた学校スタッフや親御さんが気づいて声をかけなければ、動けないまま座り込んでしまうこともあります。
特に初めての渡航では「緊張+時差+疲労」が重なり、
予想以上に体にダメージが出やすいので、健康面の準備は想像以上に大切です。

一人きりの時に具合が悪くなると辛いですよね、、、
子どもを守るための4つの安全対策
留学は、子どもにとって大きな成長のチャンスですが、
同時に「初めて海外で一人になる」というリスクも伴います。
実際に空港でのトラブルや体調不良など、ちょっとしたきっかけで不安や危険に直面することは珍しくありません。
だからこそ、出発前に親ができる準備と、子ども自身が持っておく心構えがとても大切です。
ここでは、我が家の体験もふまえながら「子どもを守るための4つの安全対策」をご紹介します。
① 航空会社は日本の会社を選ぶ


この絵は昔私が描いたものです笑
子どもが1人で海外に行くとき、私は基本的に日本の航空会社(ANAやJALなど)を選んでいます。
理由は…
日本語が通じる安心感 空港での案内やトラブル対応が丁寧 到着後、お迎えの人と会うまでしっかりケア(UMサービスなど)
初めての海外や年齢が低い子にとって、「日本語で伝えられる」ことは大きな安心材料。
実際、無くしものや具合が悪くなったりのトラブルをCAさんに相談できるので親としてもとても安心です。
言葉の壁がないだけで状況は大きく変わります。
② 直行便を選び、乗り継ぎは避ける
中高生が一人で渡航する場合、直行便を選ぶのが一番安心です。
理由はシンプルで「安全に確実に目的地に到着する」ことが、留学のスタートとして何より大切だからです。
乗り継ぎを伴うと、空港の複雑な移動や入国審査の長い列に時間を取られ、次の便に間に合わないことがあります。
さらに預け荷物が別の空港に行ってしまうトラブルも珍しくなく、到着したのにスーツケースが手元にない、というケースも実際に起こります。
万が一問題が発生すれば、その場で英語で説明し解決しなければならず、子どもにとっては非常に大きな負担です。
直行便であれば、こうした不安要素を大幅に減らせます。
確かにチケット代は少し高くなるかもしれません。
でも「安心して子どもを送り出せること」や「確実に目的地まで着けること」を考えれば、それは決して無駄な出費ではなく“安心料”です。
留学生活を順調に始めるためにも、最初のフライトこそ直行便を選ぶ価値があります。
③ 渡航トラブル対策に役立つ手荷物アイテム

中高生が一人で海外に渡航するとき、空港での忘れ物や入国審査、体調不良など、さまざまなトラブルが起こり得ます。
けれども、ちょっとしたアイテムを準備しておくだけで、その不安をぐっと減らすことができます。
ここでは、実際に留学で役立った「渡航トラブル対策手荷物アイテム」をご紹介します。
AirTag
ロストバゲージや忘れ物など持ち物トラブルはつきものです。
しかし、AirTagなどのGPSを入れておけば紛失時も追跡できるので便利です。
書類ファイル&コピー
入国審査用の書類はクリアファイルにまとめ、念のためコピーを数部準備。
あと迎えに来てくれる方の名前と連絡先、そして行き先の連絡先も持っておくと便利です。
eSIM・充電器
迎えの人と会えないときに連絡手段を確保。空港Wi-Fiが不安定でも安心です。
常備薬&ポカリ粉末
体調不良に備えて薬を必ず機内に持参。
水分補給用にポカリやOS-1の粉タイプも便利。
まとめ:親にしかできない「安全への投資」
留学はどうしてもお金がかかります。
だからこそ節約したくなる気持ちは分かりますが、子どもの安全だけは削らないでほしいと思います。
航空会社選び 直行便利用 現地サポート 学校訪問 留学保険
これらは「安全をお金で買う」選択ですが、長い目で見れば必ず安心と成長につながる投資になります。
留学は「送り出したら終わり」ではなく、親子で一緒に育てていく経験です。
安全対策をしっかり整えて、離れていても支え続けられる環境を作ってあげましょう。